西国巡礼第11番札所:上醍醐寺准胝堂

上醍醐寺准胝堂
西国巡礼第11番札所、上醍醐の准胝堂。
下醍醐が貴族趣味の煌びやかな世界なのに対して、上醍醐は修験道の拠点であり、幽玄の世界です。

准胝堂の創建は874年。
縁起によると、空海の孫弟子である聖宝理源大師が、今日の都から東南の方角にあるこの地に五色の雲がたなびいている山を見て、霊地にするべく登ったところ、醍醐山の神である横尾明神の化身である老人が現れ、そこに湧き出る水を飲み、ここに草庵をひらいたのが最初と言われとります。
その水こそ、醍醐の水。今でもこんこんと湧き出ていて、飲めます。
開山のおり、柏の霊木から准胝観世音菩薩を彫っています。それが、ここの本尊。
通常、西国巡礼と言えば、千手観音か十一面観音が主です。でもここは、准胝観音さん。
准胝観音は、無数の仏を誕生させる仏教の真理の擬人化、とでも言えばいいでしょうかね。要するに、仏の母みたいなもんです。したがって、この人だけ、女性扱いですね。
密教において、特に重要視されている観音さんで、この札所がそれだけ修験道の色が濃いことを示してますね。

さて、准胝堂は、そのようにして、醍醐の山のてっぺんにあります。
その准胝堂、じつは5年前に落雷による火災で、お堂が全焼しました。
したがって、現在は、下醍醐の金堂に准胝観音を遷座し、御朱印もそちらでもらうことができます。

でも僕はやはり、醍醐の山のてっぺんにある、かって准胝堂があった場所まで行きました。
そこに辿り着くまでは、山道を約1時間歩きます。札所随一のしんどさです。足、パンパンになります。
もっとも、そのしんどさがあってこその巡礼です。
確たる宗教心を持たない巡礼は、単なるスタンプラリーに堕してしまうけれども、そこに最低限の肉体的な苛めがあることで、巡礼が巡礼たる意味を持つので、僕はやはり、そうしたいですね。
それに、そこまでいけば、醍醐の水が飲めます。五大力の素晴らしい像を拝むことができます。

上醍醐寺准胝堂

上醍醐寺准胝堂

上醍醐寺准胝堂

上醍醐寺准胝堂

上醍醐寺准胝堂

上醍醐寺准胝堂

上醍醐寺准胝堂

上醍醐寺准胝堂

上醍醐寺准胝堂

上醍醐寺准胝堂

上醍醐寺准胝堂

上醍醐寺准胝堂

上醍醐寺准胝堂

上醍醐寺准胝堂

上醍醐寺准胝堂

上醍醐寺准胝堂

上醍醐寺准胝堂

Flickrに画像あります。
西国巡礼第11番札所:上醍醐寺(2013.10.29)

上醍醐寺准胝堂

京都市伏見区醍醐東大路町22

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