蚕ノ社の三柱鳥居

蚕ノ社

木嶋坐天照御魂神社。
別名、蚕ノ社。

このあたりの地名は「太秦」。
雄略天皇が、あちこちに四散していた秦氏をここに集めたので、その名前になっています。なので、古い古い地名。
秦氏は、養蚕製絹の専門技術を独占していたとされます。古代の天然繊維のうちで、いったんその技術を習得すれば比較的大量に生産できるのが絹。秦氏一族は無限を富を産む蚕に感謝して、蚕養・織物・染色の守護神である萬機姫(よろずはたひめ)を勧請し、太秦の地に奉祭したのだとか。それが、俗に「蚕の社」と呼ばれる養蚕神社です。

さてここには、世にも珍しい3本柱の鳥居、三柱鳥居があります。
鳥居の中心には、石で組まれた祭神の神座があって、宇宙の中心を表し、四方より拝することができるよう建立されているのです。
なぜ3本柱なのかというと、これが謎で、諸説あります。
冬至の日、稲荷山から上る朝日と、松尾山の磐座がある日埼峰に落ちる夕日は、この鳥居の二面から正面に拝することができ、もう一面からは北の双ケ丘を正面に遙拝できるという説。
あるいは、景教(ネストリウス派キリスト教)の遺物ではないかという説。「大秦」というのはローマ帝国のシリア地方のことだとか、「太秦寺」という字は、唐の都のキリスト教寺院「大秦寺」と非常に似ている、といったことから、秦氏をユダヤ人原始キリスト教徒であると見立てて、三柱鳥居は原始キリスト教の絶対三神「御父と御子と聖霊」を表現しているという説。
ま、いろいろあります。

Flickrに画像あります。

京都:木嶋坐天照御魂神社(蚕の社)(2014.1.24)

蚕ノ社

京都市右京区太秦森ケ東町50

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