つひまぶ11月号「行け!大淀号」ドロップ

かをる食堂

つひまぶ11月号「行け!大淀号」、ついにドロップしました!
これまで、多くの商業誌や地域誌がキタを取り上げてきたけれども、梅田や天神橋、中崎に中津…、その「キタ」のなかには、大淀が含まれたことはありませんでした。
空中庭園があるあたり、え?ここは福島区じゃないの?と勘違いしてしまいそうな、あのあたり。かつて大淀区だった、あのあたり。
いつもいつもないがしろにされていて、なきものにされているように見える「大淀」とじっくり向き合ってみたいな、というのが、今号の出発点でした。実際、大淀の人たちが、なにがしかの用事があって北区役所を訪れようとすれば、バスを2本乗り継がなければならないし、そのバスの本数も、ビックリするくらい少ないのです。
そんな思いから、僕はこの夏、大淀に通いました。スケジューラーを見ると、夏から秋にかけて、28回、大淀に通っていました。
大淀は、なにもないところです。たくさんの人にあったけれども、どの人も、「ここはなにもないよー」と、口にします。
ランドマークといえば空中庭園がある新梅田シティ。そこは魅力的だけれども、なんとなく、大淀というよりも梅田の飛び地というかんじがする。。
淀川? ええ、川ですね。
歴史的な建造物があるわけでもありません。このあたりは戦争で焼けちゃってるから、戦前からの古い建築物が並んでいるわけではない。
印刷や出版に携わる会社の工場はたくさんあります。でもそれは、一般に縁の薄いものです。
工場エリアと住宅地エリアがあるきりの、大雑把に言って、そんな場所です。
それでもね、何度も通っておぼろげながらも見えてきたものは、なんにもないと言いながらも、ここに住む人たちはこの場所を愛しているし、気持ちよさそうに暮らしているし、隣の賑やかな場所に対して特に嫉妬しているわけでもない、ごくごく自然体の佇まいでいる、ということです。
その気持ちのよさについて、どう言えばいいんだろうか。。。。
梅田や天神橋界隈で地域の活動に首を突っ込んでいると、争いごとに出くわすことが多々あります。
気持ちの悪いおカネが絡んでいることもあるし、メンツ、恫喝、野心、駆け引き…、腹に一物があることを感じることも多く、妙な渡り上手を強いられることも、多々あります。この人たちは、なんのために地域の活動をしているんだろうか?と、得体の知れない不気味さを感じることすら、あります。
翻って、大淀の人たち。
ここに住む人たちからは、そういう妙な気持ち悪さをかんじることが、一切ないんですね。
みんな、とても気持ちのいい人たちです。
どうしてなんだろうか、と、つらつらと考えながら取材を進めていくうちに、少しわかったことがあります。
大淀の人たちは、他人の財布、つまり助成金や補助金をあてにせずに、自分たちのことは自分たちでやる、と、あたりまえといえばあたりまえのことを、あたりまえのようにやっているように見えます。
地域にじゃぶじゃぶおカネを落としてくれる太っ腹な企業があるわけじゃない。区役所は遠い。そういう環境も相まってか、自分たちのことは自分たちでやる、って人が多いですね。
その代表格が、木下真弓さん。
地域のさまざまな団体の役を引き受けておられるのみならず、生協活動にも熱心に取り組んでおられる、いわば、大淀のスーパースターです。
いつか彼女の話をじっくり聞きたいと思っていたので、今回、それが叶って、僕はとても嬉しいのです。
仲良くもなりました。
彼女は、自分たちの安全で安心できる環境、平和を守るために、天真爛漫な笑顔を振りまきながら、闘っています。笑顔と朗らかさを武器に、闘っている人。とても、ラブ&ピースな人です。とてもとても、ラブで、ピースな人。
そういう人が大淀にいるという事実、そういう人と出会えたということだけでも、僕は、この号をつくってよかったなと思っています。
そんな大淀は、じつは、スポーツが盛んな地域でもあります。これも、取材を進めるなかでわかってきたことです。
巻頭の草野球チームDonveysは、名門の強豪チームであるのみならず、少年ソフトボールの監督や地域の祭りの若中がかかわる、地域とのつながりを密にしたチームでもあります。
PTAでつくるソフトボールチームは、年度ごとに人が入れ替わるのにもかかわらず、何年も北区ではブッチギチの強さを誇っています。
むかし、シンフォニーホールの前の公園は、扇型をした野球のグラウンドだったそうです。
その近くでは、セレッソ大阪の子どもサッカースクールが毎週練習をしています。
大淀中学校のハンドボール部は全国を狙う強豪にして名門です。ここで育まれたつながりは、そのまま地域活動のつながりに組み込まれています。
金蘭会のバレーボール、新体操も強いですね。
ハニーバー、出世温泉、喫茶Y、活版の大同印刷、カメヤマローソクのキャンドルハウス青山、カレンダーの名入れの機械をつくっている日本唯一のメーカー・黒田鉄工所…、おもろいもんもたくさん見つけてきました。
ユニークな取り組みを続ける子育て施設「みつるポケット」もあります。
そして目玉は、大淀在住の建築デザイナー・Quiyoxさんによる超精密大淀イラストマップ!
とても濃ゆい濃ゆい、大淀がぎっしり詰まった一冊です。
区役所、区民センターほか、西日本書店や青空書房、いろんな場所で置いてます。PDF版もあります。ぜひぜひ、お手に取ってみてください!
詳細はブログを。
http://tsuhimabu.blogspot.jp/
写真は、納品なったばっかりのつひまぶを手にする、かをる食堂の大将にしてDonveys監督の井口さん。
この日曜は、Donveysのチームメイトの結婚式! つひまぶ持って、僕も行ってきます〜。

コメント

タイトルとURLをコピーしました