ひつじパレット2015

友人のポンタさんの情熱だけではじまった日本最大級の羊毛を主軸とした公募展「ヒツジパレット」が京都で開催されてます。

メイン会場は京都文化博物館、ハートピア京都、京都国際工芸センターの3ヶ所、それに加えてサブ的な協賛イベント会場が7ヶ所、後援・協賛団体にいたってはいくつあるの?って規模の、たったひとりの発案と情熱だけではじまったとは思えん公募展です。
有名先生を招いてのワークショップもたくさん開催されていて、僕ら、東北被災地支援ニットのTJWK関西もワークショップを行っています。

TJWKのワークショップは、大人気のグラニーバッグをつくります。
好きなモチーフで自分だけのオリジナルのグラニーバッグをつくって、ニットのスキルも学べて、しかも被災地支援ができてしまうという、ひと粒で何度美味しいの!っていうくらいの、お得なワークショップです。
当日の参加申し込みも受け付けているので、ぜひぜひ☆
TJWKのワークショップは、
2月7日(土)10:00〜15:00
ハートピア京都
です。
来てね♥

さて、ヒツジパレットは、公募展でもあるので、TJWKに縁の深い人も出展されています。
まずは、TJWKの作品を常設でおいて販売していただいている谷六の織り作家orioriさんの作品。
白のストールですかね?
彼女らしいあったかい作品です。
フリフリの先の白い玉が個人的にgood☆

ひつじパレット

次は、TJWKの作品販売に多大なご協力をいただいたトルコキリム専門店「SUFi」の奥さん、トモエさんの作品。
現在は西天満からイスタンブールに移転された彼女は、イスタンブールからの出展です。しかも、なーんと、今回のヒツジパレットにあわせて来日しているという…。
トルコキリムをモチーフにしたニット作品で、アーティスト性の高い作品。これまた彼女らしい。

ひつじパレット

最後は、TJWK関西の代表atricotさんの作品。
今回、彼女は、ヒツジパレットのスタッフとして働くかたわら、TJWKのワークショップも仕切り、なおかつ、公募展にも出展しているという、八面六臂の活躍をしてます。

ひつじパレット
atricotさんの今回の作品は、とてもよかったな。
ここ数年は、「かわいい」にすり寄った彼女の作品ばかりを見てきていて、そーとー辛口なことしか言ってこなった僕ですが、今回のはよかった。
彼女が本質的に持っている、遊牧民的な遥々とした土臭いものへの憧れ、空気感と音響を大切にする音楽的な資質、どんなにメインストリームに行こうとも片方の軸足はマージナルな場所から離れない運命的ななにか、意味が追いつかず感情にしたがう感覚…。
それだけでなく、テクニックに裏打ちされた細やかさと少し効いた抑制。
この作品には、表現者の圧倒的な記名性、作家性があります。それでいて、抑制が効いていて、作家性の名のもとに暴走していない。その相反する両者が、せめぎあい、ギリギリのところでバランスを保っています。
あらゆる表現者、あらゆる作家は、世界に対して「問いかけ」をせねばなりませんが、この作品で、彼女は、きちんと、問いかけを提出することができています。それも、押し付けになりがちなナマの不躾で目を覆いたくなるような問いかけではなく、そこにはきちんと抑制が効いているのです。そういうものが、細部から見てとれます。
地力がついてきたのだな、と思いました。
ええ作品です。圧倒的に、ええ作品やと思います。
機会があれば、見てください。

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