「海行かば」

信時潔

「海行かば」は、万葉集にある大伴家持の長歌から取られ歌だ。
本来は、単に鎮魂の歌だったものが、戦時に戦意高揚のために利用されていった、不幸な歌だ。
ブルーススプリングスティーンの「Born In The USA」がレーガン政権に利用されたのと、とてもよく似た、歌の不幸な歴史やね。
ま、歌はいつの世だって、権力者や反権力者たちに利用されて、戦争に加担するのだけれどもね。
SFUの「海行かば山行かば踊るかばね」を聞いて「海行かば」に辿り着いた人は多いと思うのだけれども、僕もそのクチ。
というわけで、「海行かば」については少しは知っているつもりだったけれども、この記事は、初見の秘話が満載ではないですか!
作曲者の信時潔が中之島にある日本キリスト教会大阪北教会の牧師、吉岡弘毅の三男に生まれたクリスチャンだったということ。
「海行かば」は、日本における賛美歌ではなかったかという仮説。
賛美歌であるとすれば、鎮魂ではなく、神への忠誠が主題になるので、その忠誠の対象が、キリスト教の神から天皇に転用されていったのではないか、と。
いやいや、事実も仮説も、初めて知ることばかりで、とても衝撃的な記事でした。
今日イチバン、すごかった記事。

太平洋戦争中、“第二の国歌”といわれた軍歌「海行かば」に作曲家・信時潔のキリスト教信仰
信時潔(のぶとき・きよし)作曲の「海行かば」は太平洋戦争中、「第二の国歌」といわれた。歌詞は『万葉集』から取られているが、信時が牧師の息子として育ったクリスチャンであったこと、また選ばれた歌詞も聖書と関係があったことはあまり知られていない。
日本キリスト教会大阪北教会

大阪市北区中之島4-3-13
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