梅田の地下街の浸水を防ぐ、水防システム

ホワイティうめだなどの地下街を運営する大阪地下街株式会社を中心に結成されている自衛水防組織の実地訓練がおこなわれたので、見学に行ってきました。

水防システム001

集中豪雨などで洪水が発生した場合、地下街に水が浸水しないよう、その際には水防パネルを取り付けるわけですが、そのための訓練です。
水防パネルは地下街と地上との出入り口すべてに用意されているけれども、場所によって設置の方法が違っており、有事の際にまごつかないための訓練です。

まず最初は、HEP Five南側(阪急メンズ館側)の出入り口です。
床に埋め込まれている差込口を開栓します。

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次に、地下に保管している水防パネルを地上に運びます。

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左右の柱に水防パネルをはめ込むためのスリットを設置します。

水防システム004

左右のスリットに沿って水防パネルをはめ込んで、できあがりです。
5分かかってないくらいの所要時間です。

水防システム005

こちらは土嚢を積む訓練。
ここにも水防パネルを設置するシステムがありますが、今回は土嚢を積む訓練をおこなっています。
土嚢は1個が約5kg。

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水防システム007

水防システム008

水防システム009

続いて北側へ移動し、茶屋町のABCマートビルの南側にある出入り口です。
ここは油圧式。
床にあるフタを開けると、ハンドルの差込口があります。

水防システム010

そこに専用のハンドルを差し込み、ひたすら回転させます。
そうすると、床面に埋め込まれている水防パネルが起き上がってきます。

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水防システム012
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次は、阪急メンズ館西側の出入り口。

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片側面と床面のフタを外すと、スリットがあらわれます。

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反対側の片側面に水防パネルが収納されているので、スライドさせて引っ張り出します。
これが一番簡単で、早く完成します。

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続いて、阪急オフィスタワーの東側の出入り口です。
出入り口階段踊り場に、水防パネルが保管されていて、それを出して地上まで運びます。

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床面のフタ、両側面のフタを外すと、スリットが露出します。

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スリット水防パネルをはめ込みます。

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最後は、泉の広場の上(曽根崎東交差点)、扇町通りを西側に少し行った先の出入り口です。

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床面のフタを開き、スリットを露出させます。

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両側面に水防パネルが設置されていて、両側面から観音開きを閉じる要領で、水防パネルを一直線にします。

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開かないように内側からジョイントさせて、完成します。

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以上、4ヶ所の出入り口で4種類の水防パネルの設置を見せていただきました。
すべて手動です。有事の際には停電している可能性もあり、手動で設置するシステムになっています。
梅田周辺は微妙に高低差があるため、水が溜まりやすい場所もわかっているので、人員を手分けして、そういう場所から順番に水防を設置していきます。いざというとき、まごつかないように、このような訓練がおこなわれています。

ちょっとメカニカルだし、初めて見るものばかりなので、男子的には萌え風景ではありますが、真面目な訓練なので、そういうこともさることながら、やっぱ、ちゃんとやっていただいているのだなと感心することのほうがデカイですね。こういうことが地道におこなわれていることは、もっと知られていいことだと思います。

訓練に参加された自衛水防組織のみなさん、お疲れさまでした。
貴重なものを拝見することができました。

6月4日(土)は、キタ歓楽街環境浄化推進協議会×アサヒ ラボ・ガーデンによる、梅田の地下街のまち歩きを予定しています(すでに定員に達しています)。その際、今回の水防訓練の模様を動画でご覧いただきます。

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