横山アキラさん、お疲れさまでした

2014年の夏に出したつひまぶ創刊2号は、横山ホットブラザーズと扇町総合高校吹奏楽部・オーギーズの対談でした。
横山ホットブラザーズの長男である横山アキラさんは、じつは天満は管北のお生まれで、阿呆陀羅経の名人だし、この年代の人の例に漏れず、若い頃には進駐軍相手にジャズを演奏してはりました。
漫才師である以前に音楽家だし、だからこそのノコギリ、ミュージック・ソーです。
自分の音楽、自分のための音楽をやる人も多いけれども、横山アキラさんは芸人なので、徹底してお客さんのためにパフォーマンスをしはります。プロ中のプロ。
一方で、オーギーズは、ダブルヘッダーやトリプルヘッダーもあたりまえのスケジュールをこなすほど、あっちこっちのイベントに呼ばれて、お客さんを沸かせて帰ります。
彼女たちもまた、高校生でありながら、その姿勢にはプロに通じるものがあります。すごいグループです。
吉本が誕生した場所でもあるし、天満って、そういうところなんやと思います。
アーティストというよりかは、徹底してお客さんに寄り添う芸人的な立ち居振る舞い、構え、心映え。
そうであるなら、横山ホットブラザーズとオーギーズは、新旧天満音楽人対談ができるんとちゃうか!と思い立って企画したのが、この対談です。
当時、横山ホットブラザーズにつながるツテなんて何も持っていなかったけれども、吉本興業に真正面からコンタクトして交渉して、対談に漕ぎ着けたのでした。たしか、15分くらいしか時間もらわれへんかったように記憶してます。
オーギーズからは3人ほどの代表を募集してもらいました。横山ホットブラザーズなんて知らないであたりまえの世代だけど、手を挙げてくれた学生さんのうちのひとりは、YouTubeで横山ホットブラザーズの舞台を見まくっているという大ファンで、実際に対談に臨んだあと、感激のあまり大泣きしていました。
対談はオーギーズの緊張と横山ホットブラザーズのリラックスが絶妙に交錯するおもろい時間になったのを記憶しています。
最後、全員で表紙に使う写真を撮影するとき、一瞬でおちゃらけポーズをとってくれて、さすが芸人やわ!と感心したもんです。彼らにしてみたら、あたりまえのことなのかもしれないけれども。
有名人と地元の人たちという、それだけのくくりではなくて、ちゃんと同じような血が流れているんだということを前提にして、この組み合わせの対談を発想したことも、実現できたことも、僕にとっては、とても意味のあることでした。天満ミュージシャンの地下水脈を浮上させたという意味で。
横山アキラさん、長きにわたって僕たちを楽しませてくれて、ありがとうございます。
お疲れさまでした。天国でも、「お~ま~え~は~あ~ほ~か~」を奏でてください。
合掌、

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