奈良基督教会 礼拝堂

奈良基督教会 礼拝堂

奈良基督教会 礼拝堂

奈良基督教会 礼拝堂

近鉄奈良駅から延びている東向商店街のなかほどから枝分かれするように階段が横に延びていて、その階段を上ると、お寺さんのような趣の建物があります。
でも、なーんかおかしい。
よく見ると、正月早々なのに入口にリーフが飾られていたり…、屋根のてっぺんに十字架があったりする。 さらによく見ると、奈良基督教会の礼拝堂とある。
はっはーん。既存のお寺さんの伽藍をもらい受けて、キリスト教の礼拝堂としたのね。
と思っていたら、違いました。
なーんと、昭和5年に、自前で建てたのだそうです。
縁起というか、説明文を読むと、
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礼拝堂はキリスト教建築の形式と和風建築の粋を深い理解と伝統的な匠の業によって見事に融和し南都の景観を保っている。この教会の信徒で宮大工であった大木吉太郎を設計・施工者に得て1930年に献堂された。外観は入母屋破風と千鳥破風を組み合わせた和瓦葺きの屋根、真壁造りの壁面構成という寺院風。内観は重厚な格天井に吉野杉の素木の柱も清々しい神社風に聚楽壁という数寄屋の要素も交えている。しかし、縦長の堂内空間、高窓と欄間の三層立面構造はキリスト教会建築の定石そのままである。礼拝に奏するパイプオルガンは18ストップの平行ペダル、パイプ数1200本、ドイツのウエルナーボッシュ社製(1987年) —————————————————————
と。
信者の宮大工さんがつくられた教会建築なのだそうです。
入母屋造りの礼拝堂!
訪れたときはちょうどミサが行われていて、そのまま中に入れてもらうと、なりゆきで聖贄式(詳細→http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%81%96%E9%A4%90)に参加することになってしまい、なんだかとんでもないことになったけれども…。
ま、それはともかくとして、内部もなっかなかのものです。 さすがに撮影はしなかったけれども、縦長で天井が高い教会建築の特徴と格天井に欄間の和風建築の特徴が入り交じって、なんとも不思議な空間です。 祭壇なんて、まるで神社ですよ。 その、祭壇と向かい合っている背面には、天井まで届くパイプオルガン。しかも、パイプ数1200本です!
でもこれ、周囲の風景と溶け合っていて、奈良のイメージもマッチした素晴らしい教会だと感嘆しました。
郷に入れば豪にしたがえじゃないけど、南都の本丸に異教として乗り込むのだから、それなりの配慮が必要だったのは容易に想像つくし、素敵な融合だと思うのですね。
今度は、なんも行われてないときにじっくりと見学したいです。

奈良基督教会 礼拝堂

奈良市登大路町45
http://www.nskk.org/kyoto/nara/

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