キミはオーギーズを知っているか

オーギーズ

地域の活動にかかわるようになって、よかったな!と思うことはたくさんあるのだけれども、なかでも、オーギーズと出会ったことは、僕にとっては、赤い太字で書かれた出来事です。
福祉的な色合い、公的な色合いが強い地域のイベントが開催されるとき、そこには、必ずと言っていいほど、オーギーズがいます。
大阪市立扇町総合高校の吹奏楽部です。その愛称が、オーギーズ。
この、オーギーズがね、いいんですよね。マジで、北区の宝だと僕は思っています。
動画がYouTubeにたくさん上がってます。 そのうちのひとつが、これ。
まあ、オーギーズのよさが半分も出てないけど、参考までに。


テクニック的なところだけを取り上げたら、メチャクチャ上手いというわけではないです。もっともっと上手い高校生の吹奏楽部は、あります。
でもね、彼ら彼女らの奏でる音楽を聴いていると、音楽っていいなあ、と、世界中の音楽を浴びるほど聴き倒してきた僕が思うんですよ。
僕らが高校生だったころのことを思い出してほしい。
あの年代、音楽や表現のデーモンにとり憑かれてしまったら、悲しみを原風景に抱えながら表現していくしかないはずで、そーでなければただのノー天気なバカでしかないはずです。
世界は自分のことをわかってくれない。思い通りにいくことなんざ、いっこもない。そして、世界は醜く、そんな世界に汚されてたまるかという潔癖。
ユースカルチャーのキモは、そうした、世界に対するあっかんべー!からはじまっているところにあります。
世界の360度にバカヤロウ!と叫び、あっかんべー!をし、それでも愛しているという、矛盾した厄介な心映えそのものが、ユースカルチャーのキモだったはずです。だからそこには、軋轢のノイズや熱があるし、悲しみや寂寥がつきまといます。
なによりもそれは、リアルな現実に対するカウンター、つまり、リアクションとしての表現です。そう、ユースカルチャーとは、ひとことで言い表すと、カウンターカルチャーです。生き抜くための、必死の、対抗手段。
まずはじめにリアルな現実があって、そこと対峙することで感応するリアクションが、ユースカルチャーです。
翻って、オーギーズは、軋轢のノイズを放つでもない、悲しみを表現するのでもない、醜い世界という前提もなければ、あっかんべー!もありません。つまりそれは、カウンターではなく、リアクションではなく、アクションそのものなのですね。
オーギーズってすげえ!と最初に僕が思ったのは、そこです。なぜ、そんなことが可能なのか!という新鮮な驚き。
彼ら彼女らは、音楽を奏でることを、とてもとても楽しんでいます。もちろん、自分のために演奏している。
まず自分たちが楽しんで演奏するという、素直な爽やかさが、オーギーズにはあります。
これが、昨今流行の還暦前後のオッサンやオバハンがやると、レイドバックした単なる懐メロにしかならない。そこには慰みはあっても爽やかさはありません。だから、おなじ楽しむといっても、その違いは大きいと僕は思っています。
少なくとも、オーギーズの演奏には、現状も未来も肯定する、明るさがあります。おなじ肯定でも、オッサンやオバハンのは、単なる甘ったれた情緒だからな。そんなものとは対極にあります。
さらに、オーギーズは、自分のためでありながら、同時に、誰かのために演奏しています。他ならぬ、オーギーズがステージを行う現場が、なにかのイベントの盛り上げ隊的な立ち位置でのステージです。立ち位置的には、応援団です。その意味では、チアダンスにとても似ています。
実際、オーギーズのステージを前にすると、とても元気をもらえるのですね。あれはまさに、チアーです。
それもチームで奏でることで、目的を共有する歓びみたいなもんもあって、その意味で、スポーツ的な爽やかさが漲っています。
ああ、ここまで書いてきて、少しわかったことがあります。
スポーツを見たあとの爽やかさのようなものが、オーギーズのステージからは放たれているのですね。もしかしたら、高校野球のそれに近いのかもしれない。
あたりまえだけれども、オーギーズは部活であって、これは、部活によるチームプレーなのですね。
だから、ビシッとしているし、打ち込んでいるという姿がピッタリです。
昨今の体罰問題、旧帝国陸軍と地続きの精神主義に覆われた体育会系文化とはまったく違うところで、オーギーズはとても健全な部活的です。とても健全な、アマチュアリズムの発露です。
その姿が、そのまんま音やステージとなって表現されているから、僕は心を動かされるのだと思います。
音楽なんてのは、音楽になにができるのかなんて愚問の極みのような問いを発するまえに、なぜ奏でるのかを自問しながら奏でるべきで、ちょっとした人なら、誰しもが、そうせざるを得ないはずです。
でも、オーギーズは、その問いを軽々と突破してる。現状と未来を肯定する明るさが、僕たちに元気を与えてくれてます。
だからこそ、彼ら彼女らは、どんな場所ででも演奏できるはずだし、事実、そうやってきているのだと思います。
老若男女入り混じってる客席を湧かすのって、そんな簡単なことではないだけに、オージーズが場数を踏んでいるだろうことは、容易に想像がつきます。
実際、HPを見てみると、毎日の練習もさることながら、あっちこっちへ出向いていって、しょっちゅうコンサートをやってる。そこらへんのアマチュアバンドよりもはるかに場数を踏んでるんじゃなかろうか、ってくらいに。ダブルヘッダー、トリプルヘッダーはあたりまえ。年間で70ステージ以上こなしてます。それに加えて、ボランティアにも積極的に参加しています。もちろん、練習はハンパないだろうし。
バイトだってしてる子もいるだろうし、男女の心の苦しみもあるだろうに、どこにそんな時間があるのか、と思うほどです。
最近は全国レベルの大会にも進出するようになったオーギーズ。
遠征費が常に不足していると耳にします。だからオーギーズは、ときどき募金活動をしてますね。僕もステージを見るたびごとに、少しだけど寄付してます。
地域のイベントに呼ばれれば、まず断らずにオーギーズはやって来ます。それもまた、主要な部活動のひとつだから。
部活動だから、ギャラなんて支払われません。でもなー、呼ぶ人たちは、もちょっと考えたほうがいい。
僕だけじゃない、オーギーズは地域の宝だと思っている人たちは、たくさんいます。その宝が、おカネの心配をせずに活動を続けていけるようにするのは、僕も含めて地域の人たち、大人の役目ですね。ほんまに、なにかを考える必要があると思います。
写真は、TJWKも参加させてもらった中崎町キャンドルナイトでのステージ。
未成年たちなので画像をネットに上げるのは躊躇ったんですが、HPほか、さまざまなところに画像も動画もテンコ盛りで上がっているので、それなら、と、僕も上げることにしました。
もし機会がありましたら、ぜひ、オーギーズを体験してみてください。

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扇町総合高校 吹奏楽部 オーギーズ
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