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東寺
■所在地  京都市南区九条町1 ■tel 075-691-3325   ■拝観料 500円 (宝物館は別途500円) ■拝観時間 3月20日-9月19日/8:30-17:30 9月20日-3月19日/8:30-16:30 ■HP なし ■アクセス 市バス (系統71、207) 東寺東門前下車スグ、近鉄京都線東寺駅下車徒歩5分 ■本尊 薬師如来像 ■宗派 真言宗東寺派総本山 ■建築 五重塔、金堂、講堂、食堂、御影堂、観智院、潅頂院、他多数 ■宝物 不空成就如来坐像、金剛波羅蜜坐像、金剛法菩薩坐像、金剛業菩薩坐像、金剛薩た菩薩坐像、不動明王坐像、降三世明王立像、軍荼利明王立像、大威徳明王立像、金剛夜叉明王立像、梵天鵞鳥上蓮華坐像、帝釈天騎象半跏像、持国天立像、増長天立像、広目天立像、多聞天立像 (以上、国宝) 、他多数 
1200年の時を刻む密教体感ワールド
平安のむかしから現在まで京のランドマークとして君臨している五重塔を擁する東寺。正式名称は、教王護国寺。日本でも最大級の寺院である。空海により真言密教の根本道場となり、伽藍全体で密教思想をビジュアル化している。まず、金堂の本尊は一切の病を治す薬師如来。病苦を縁として普遍的な真理と出会うのが講堂で、その教えを生活の場で生かすのが食堂(jikido)。食堂と講堂との距離は、生活に結びつけるまでの長い道のりを示している。
各お堂に安置されている仏像は数知れず、そのほとんどが国宝級である。
また、東寺は、もとは平安京の羅生門近くに、王城鎮護のために建てられた。建物の配置や大きさまでそのころとまったくおなじであり、平安の風景がそのまま残っている数少ない場所でもある。
1.五重塔 高さ54.8m、日本最大の五重塔は、華美な装飾を施さない硬派な塔でもある。しかし、唯一、一層目の屋根の下に、天の邪鬼がいる。これは、徳川家光によって再建されたときに、彫り師が遊び心で彫った。
2.弘法市 弘法大師の命日である21日に毎月開催される。京都随一の縁日で、その品揃えは、ないもんなし!と言われるほど。骨董、古着、日用品、食品、植木、雑貨などなんでも揃う。露店数は1000余!
3.金堂 本尊が安置されている。創建は延暦年間だが、現在の建物は桃山時代に再建され、さらに正面下の屋根の切り上げは奈良時代の作風で、堂内には鎌倉期の仏像が安置されており、全体がコラボレーションの塊となっている。
4.講堂 堂内は神秘的な立体曼荼羅の世界。大日如来を中心に、五智如来、五菩薩、五大明王、四天王を配し、曼荼羅の世界を3次元で表現している。21体中なんと15体が国宝。
5.夜叉神 この2対の夜叉神はもとは南大門の左右にあったが、礼を尽くさない旅人に祟ったため、中に安置するようになった。
6.食堂(納経所) 昭和5年の失火で焼け焦げてしまった四天王像が、生々しい傷跡そのままで安置されており、異様な迫力を生み出している。
7.御影堂 もとは弘法大師の住房で、後宇多天皇が3年間御所として修行を行ったこともある。毎年1月3日の修正会に、国の安泰を願って僧侶が柱に印をつける。それを白紙に押印し、厄除のお守りとして授与される。
8.蓮池・亀の石像 夏に蓮の花が一面に咲く。病に効くとされ、亀の石像に触りながら願掛けをする。
9.観智院 後宇多天皇の発願で、南北朝時代に創建された。客殿は桃山期の典型的な書院造りで、国宝。床の間に、宮本武蔵筆の「鷲の図」が描かれている。
東寺
(左から時計まわりに) 帝釈天像→蓮池→御影堂→金堂→弘法市→講堂に安置されている立体曼荼羅
時代がコラボレートされた金堂
本尊を安置している金堂は、延暦15年 (796年) に創建され、現在の建物は、慶長8年 (1603年) 、豊臣秀頼が創建時とおなじ礎石の上に再建したもの。建物正面の下の屋根は、一段切り上げられている奈良調の作風で、これも創建時の形式に倣ったものと言われている。そして、なかに安置されている仏像は鎌倉期の作風が多く、金堂は幾重もの時代に彩られている。また、この金堂以外にも、東寺はたびたび火災にあっており、その度ごとに再建された建物は多い。今の南大門は明治28年に三十三間堂から移築された。
時代のコラボレーション
時代のコラボレーション
本尊薬師如来坐像
本尊薬師如来坐像
五重塔の天の邪鬼
華美な装飾を排し、質実さ一本槍の東寺五重塔だが、よく見ると、一層目の屋根の下に、天の邪鬼がいる。これは、徳川家光によって再建されたときに、彫り師が遊び心で彫ったものなのだとか。天の邪鬼の反発する力で塔を持ち上げるという意味にも解釈出来る。火災の多い東寺にあって、以来、一度も焼失することも倒壊することもないのは、もしかしたら、この天の邪鬼のおかげなのかも知れない。なお、一層の内部には、心柱を大日如来に見立て、須弥壇の上の四方に仏像を安置し、壁には真言八祖像が描かれている。
五重塔に棲む天の邪鬼
五重塔に棲む天の邪鬼
東寺の金剛界曼荼羅
東寺の金剛界曼荼羅
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