大阪におけるホテルの歴史は「自由亭」からはじまる。自由亭は、1863(文久3)年にオランダ総領事の調理師・草野丈吉が長崎で開業した日本最初の西洋料理店だ。
薩摩藩の御家中であった五代才助(友厚)や三菱財閥創始者の岩崎弥太郎、後に大阪府知事となる後藤象二郎などに愛用された。
明治維新後、当時の大阪には外国人のためのホテルがなかったため、大阪府知事の後藤と外国官権判事兼大阪府権判事となった五代が草野に命じて、西区の「川口居留地」に隣接した梅本町(現在の西区本田1丁目)に大阪初の西洋料理店兼ホテルの「外国人止宿所・自由亭」が設置されることとなる。
この「外国人止宿所・自由亭」から、大阪のホテル史がスタートする。やがて、国内外の賓客をもてなす場を任された草野は、1881(明治14)年に現在の大阪市立東洋陶磁美術館の場所に「自由亭ホテル」を開業する。
1895(明治28)年には自由亭ホテルの洋館部分を改装し、「大阪ホテル」と名称を変更する。
その後、二度の火災で大阪ホテルは全焼するのだけど、その精神は、現在のリーガロイヤルホテルに引き継がれている。

これが大阪のホテル史の夜明けの概観だが、
これを小説にしてくれたのが、朝井まかての『朝星夜星』。
幕末期の長崎時代も含めて描かれた草野丈吉と妻ゆきの物語は、朝ドラを見ているよう。

五代才助(友厚)、後藤象二郎、陸奥宗光、坂本龍馬、岩崎弥太郎ら、幕末から明治を駆け抜けた人物がキラ星のように登場する群像劇に加えて、素晴らしい料理の一皿一皿がいくつも登場する。とっても「美味い」小説。
ワシ、幕末から明治、大正あたりの群像劇がめっちゃ好きなので、この小説はドンピシャ。しかも、舞台は大阪。言うことあらへん。
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