車イス生活について

車イス生活について@ぬかどこトーク

今日は、うめらく主催の「ぬかどこトーク」の日。
毎回話題提供者をお迎えして、その話題に関心がありそうな人が集まって、濃ゆいセッションをする日。
前半は話題提供者のお話を聞くのだけど、後半は一人一人の活動紹介を兼ねたわりと詳細な自己紹介があり、どっかのタイミングで会話が飛び交うセッションになる。
ゲストスピーカーを招いてお話を聞く、という単純なものではなくて、セッションがはじまるのがこの会のいいところですな。
あと、美味いもんが出る。ほんで、ワシは関係ないけど、どっかから美味い酒が集まる(笑)

今回の話題提供者は、河上 たかあきさん。
車椅子ユーザーです。
めっちゃかしこで、元官僚なのよね。
農林水産省で13年間お国のために働き、その後、製薬会社で10年間キャリアを積み、さらに外食チェーンでDX推進に取り組んでおられる。で、そのとき、休暇中の五島列島で事故に遭い、一命は取り留めたものの、四肢麻痺の車椅子ユーザーとなられた。
48歳のときですと。つまり、後天的に車椅子ユーザーになったので、想像を絶するようなものをさまざま乗り越えてこられたのだなと容易に想像できる。
まあ、ワシとは普段から普通にアホな話で盛り上がっているが、人知れないところで、いろいろあるだろう。

むろん、落胆とか激しいリハビリとか理不尽なことなどもいろいろあっただろうが、今回は、今の河上さんを語っていただき、車椅子ユーザーとして経験するこの社会の仕組みとか、マッチングの悪さとか、そんなところをみんなで共有できたら、と。

日々の活動はFBで拝見してるし、ちょいちょい会ったりもするのだけど、河上さんはそもそもアクティブなのよ。
今ですら、
週2回、勤務先に出勤し、
週3回、リハビリ施設に行き、
月2回は東京に出張し、
年1回は海外渡航されている。
ほんで、NPO法人日本せきずい基金の副理事長として情報発信をおこない、お住まいのマンションの管理組合の理事もされている。
北区からあんまり出ないワシより、よほどアクティブではないですか(笑)

移動に際しては、新幹線だと、多目的室があるそうだ。
予約できるし、空いていれば、予約してなくても使える。
そこだと、車椅子を降りて、横になれるんですね。
やっぱね、座りっぱなしで身体を動かさないと、お尻が痛くなるし、身体もこわばるから、ワシらよりも余程負荷がかかるのだ。
飛行機に乗るときは、体幹が弱っているので、身体を固定するためのベルトのようなものがあると便利。ANAにはあるが、それ以外の航空会社にはないので、ANAで買ったとか。

移動にもいろいろあるけれども、パーティーピープルの河上さんは、やっぱ、飲みたいわけよ。
何かの会合で意気投合して、このあと一杯いかが?なんてことになっても、チェックポイントが無数にある。

入口に段差はないか
エレベータはあるか
車椅子が旋回できるスペースがあるか
店内の通路が広いか
机の高さ(←これはホントにいろいろある)
カウンターとかハイチェアのところはちょっと
机の下に下棚があるところはちょっと
店員が協力的か
ま、いろいろある。
そーいえば、ワシも、車椅子ユーザーと飲みに行くときは、店は決まっている。
店は決まっているが、そこに行くまでに移動については、あんまり考えたことがなかったな。

店の選定や移動のこともそうだけど、
本来の目的であるはずの交流についても、いろいろある。
まず、車椅子ユーザーだと机からの距離が物理的に離れる場合が多いので、皿やグラスが届きにくいケースが多い。
そういうもんだから、前屈みになって身体を寄せ合って話す、なんてことが不可能になる。となると、賑やかな店だとしんどいし、密談もしにくいな(笑)
ほんで、立食とかだと、車椅子と立っている人とでは、会話するときに1メートル程度の距離ができる。
そもそも車椅子に乗ると、目線が子どもの目線になったりするものだが、そのことに気がついていないと、立っている人は永遠に立ったままで話をされる。車椅子からだと、常に見上げないといけないわけで、それはそれでしんどい。

とまあ、この社会と折り合いをつけるというか、社会と車椅子ユーザーの相性の悪いところは星の数ほど挙げられるのだろうが、それはもう、河上さんのようなかしこが社会に飛び出していって、情報発信をしていくしかないような気もする。
みんな、気づいていないこと、知らないことなので、そこに文句を言うても仕方がないので、そこはもう、河上さんのようなかしこの宿命として、情報発信してもらおう。ひいてはそれが河上さんの生きやすさにもつながるのだし。ワシらは、虚心坦懐、オープンマインドで知ろうとすることに徹するのみ。
知識は、相手の立場を想像するために使うことで、教養となる。ワシはかつて、フランスでおねーちゃんにそう教わった。

興味深かったのは、マンション防災やね。
今、河上さんは、お住まいのマンションの管理組合の理事会のメンバーに名前を連ねている。
あんまり参加したくなかったのだけど、防災のことで車椅子ユーザーの視点なんて皆無だろうから、自分のためにも参加しなきゃ、と。

大体、エレベータが止まったら、車椅子で階段降りるのかって話。
戦車みたいにキャタピラで階段を上り下りする、車椅子用の昇降機があるんですと。
ただし、80万円程度する。

これを車椅子ユーザー固有の問題として訴えると、そんなに共感が得られない。自分ごとにならないからね。
でも、高齢者が多いと、車椅子は身近なものにもなっていく。
それに加えて、最近のマンションだと認証制度がいろいろあって、そのうちのひとつに、「防災マニュアルがしっかりしている」というのは管理がしっかりしているマンションと評価されて、ポイントが高い。つまり、資産価値が上がる要因になる、と。
その視点で考えると、それまでは、しょーがなしに計上する「コスト」と考えられていたものが、「投資」として捉えられるようになる、と。

このへんはワシら梅田の防犯活動のメインスタッフがビルオーナーだという点に似ている。
自社物件のエリアの治安が悪いと、それだけで資産価値が下がるもんな。自社物件の資産価値を上げるためにも、防犯活動に取り組んでいるビルオーナーはたくさんいる。それが自治だしね。

ほか、車椅子で世界一周している人の話や、共助のインクルーシブデザインの実例、多世代で簡単に楽しめる仕掛けの実例など、個別具体的なコストの話ではなく、楽しく、有形無形の利益となる仕掛けが有効でないか、という話。

まあ、でも、河上さんのようなかしこが言語化して、情報発信していって、それをワシや他の人がキャッチして、他に拡散していく。
と、そんな話にもなっていたが、ワシもそういう情報の流通経路は有効かなと思う。
宇野ちゃんのつくったアボガドとタコの和えものや寿司をつまみながら、そんなことを思った夜。

そして、書いたノートを会場に忘れた夜。
ノートなしで、記憶だけで書いたぞ、これ(笑)
河上さん、お疲れさまでした。
気づきの多い話でした。

ワシの周囲には半身麻痺で導尿しなければならない車椅子ユーザーはじめ、何人かの車椅子ユーザーがいるが、いっつも、アホなことばっかりして一緒に遊んでいる。
今度会ったら、もちょっと優しくしてやろうと思った。

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