オスマン ギャラリー夢雲

オスマンに会いに

オスマンがトルコから来日しているので、再会のため奈良の宇陀は古民家ギャラリー「ギャラリー夢雲」さんへ。
かつて天満・老松通りでトルコキリムのお店を営んでいたオスマンがトルコに帰って、10年くらいになるだろうか。以来、2年に一度、行商のために来日するたび、ここ「ギャラリー夢雲」でオスマンと再会し、近況を交換する。
いつもは駅からの道を走るのだけれども、今回はatricotも一緒なので、室生大野口の駅から小1時間、里山の田園地帯を縫うように歩く。30度近くは勾配があると思われる、こんな坂道があっていいものか!と言いたくなるほどの坂道を歩く。いつもなら花が咲き乱れる季節なのだけれども、今年は開花が少し遅い。
小1時間歩いて、「ギャラリー夢雲」さんへ。オーナーの山脇さんと再会。いつも血圧の話で盛り上がるので、今回も血圧の話を(笑)あちこち患っていらっしゃるとのことだが、そうは見えないほど元気だ。おたがい、2年が経つのだから、いろいろある。あるに決まっている。それでも元気そうなら、それでいいじゃないか。
同時開催の、鍛治師・河上真琴さんとも再会。河上さんは金沢で鉄の作品をつくっている。独特の流れるようなラインが特徴で、とても優雅だ。
元旦の能登地震の知らせを受けて、河上さんの安否が気になったが、ご無事だったとのこと。ただし、おなじ作家仲間が被災している。
オスマン。2年ぶり。抱擁。そして近況を。
トルコは今、トルコ・リラが暴落しており、ハイパーインフレが起きているらしい。聞いていると、僕が暮らした30年前のペルーの経済状況と酷似している。毎日、朝昼晩とモノの値段が変わるのだ。
いつも通りの素晴らしいキリムの数々を見る。四隅を吊るしてハンモックのような揺籠のような、赤ん坊を寝かしておくものがある。初めて見た。初めて見たが、これは刺さったな。
オスマンも山脇さんも真琴さんも、この宇陀の田園風景のように、心がやわらかく優しく美しい。一緒にいてると、心地いい。今回も、心地いい時間を過ごした。
オスマンとの再会は、もうね、年中行事ならぬ、2年に一度だが、定期的な行事として、僕の人生の中に組み込まれている。今年も来ることができてよかった。また2年後! おたがい元気で!

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