『シマジマン – 奄美市一集落1ブランド』

秋に奄美大島に遊びに行く(2回目!)予定をしていて、いろいろ調べてま。
駅前第一ビルの鹿児島県事務所で見つけたのが、『シマジマン – 奄美市一集落1ブランド』という冊子で、これがね、振り切ってるというか、めっちゃリキが入っているのですよ。
集落ごとに自慢できるものをブランドにして、いち集落ずつ紹介していて、地図なんかもあって、インバウンド向きには違いないんだけど、紹介している内容がシブすぎる。
八月踊り、奄美唄、相撲甚句、マンカイ(語り)などなど。無形文化財のオンパレード。奄美から琉球、八重山にかけては芸能の神さんが愛した円弧であるには違いないが、それにしてもシブい。どの層にニーズがあるんやろか?と思わないでもないけれども、僕の心には間違いなくヒットする情報で、まあ、思いっきり民俗学寄りなわけです。
「モノ」や「コト」よりも「行為」に重きが置かれているガイドブックですわ。郷土野菜とかも、栽培のことやらレシピやらが前面に出ていて、現地で食べさせるグルメ情報の気配がカケラもない(笑)
いわゆる観光スポットや自然は、最後の方に付け足し程度に。
やっぱ、おすすめスポットをピックアップして、それに付随する歴史を紹介するというスタイルのガイドは、フォーマルなものが一冊あれば、それ以上は要らないな。
その背後にある分厚い文化、その場所で語られ、紡がれてきた物語にこそ、耳を傾けるべきなにかがある。
この冊子は、奄美市市民協働推進課が「奄美市一集落1ブランド情報冊子製作業務」の一環で製作している。
自分たちの魅力は、るるぶにあるような名所旧跡やアクティビティだけじゃなくて、連綿と育んできた無形の文化の中にあるんだよ、ということをかなり自覚しながらつくったと思われる、なかなか野心的な冊子やと思います。
読んでいて、とてもおもしろい。こういう振り切り方って、大好きやわ。
加計呂麻島にもえらいことリキの入ったインバウンド向け冊子があるし、奄美のインバウンド向けのものは、いろいろおもろい。深い。

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