ファミリーヒストリーを探っているなかで、母方の祖父・祖母が終戦直後の昭和21年に、法善寺に喫茶店「ハワイアン」をオープンさせ、店に寝泊まりしないといけないくらい流行った、というところまでが分かった。
いろんな方に聞き取りして、アナーキスト詩人の小野十三郎が「ハワイアン」についてかすかに触れていることもわかった。
道頓堀の「コンドル」、精華小学校裏の「ミドリ」に続いて、「ハワイアン」はミナミで戦後3番目にオープンした喫茶店だということも分かった。その後、やはり法善寺の近くに「ルル」という喫茶店ができた。(もちろん、ミナミに喫茶店は戦前からあった。これは、戦後の新店オープン、従来店の再オープンの話)
どれもカフェーではなく純喫茶のようで、文壇や新劇の人たちの溜まり場になっていたようだ。
こうなると地図が見たいもので、「ハワイアン」が載っている地図や写真や詳細な記述はないかとあちこち探し、図書館にも行き、関係するいろんな方々にも当たってみたが、めぼしいものに辿り着けない。
これ以上は時間がかかりそうなので、気長にやろうと思っているのだけど。。
副産物ではないけれども、商店街の偉い方から、昭和31年に封切られた森繁久弥主演の宝塚映画『世にも面白い男の一生』の制作のためにつくられた法善寺横丁の境内図というものをいただいた。
昭和ヒトケタのあいだに存在したお店をピックアップしてつくられた架空の地図ですと。
南北が逆になっている。
法善寺は第二次大戦に空襲で焼けているので、この地図やと焼ける前の伽藍が配置されていることになるのだけど、現在とそれほど変わってはない。
「夫婦善哉(めおとぜんざい)」はあたりまえだが載っている。「お多福」に「花月食堂(紅梅亭の元)」、もちろん「湖月」もある。
うどんの名店「今井」がこの当時はまだ楽器店で、「今井楽器店」として掲載されている。「今井楽器店」が載ってる地図なんて、初めて見た。
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