ナベル本庄

ナベル本庄 閉店

昨日の4月30日をもって、中崎の「ナベル本庄」が閉店した。
大正8年(1919)に開業した本庄公設市場が母体となっており、公設市場時代から数えると今年で105年を誇る、日本の公設市場としては最古の公設市場だった。

『大阪優良市場名鑑』(昭和35年6月)関西タイムス社によると、
大阪の表玄関という立地条件に恵まれて、購買力と規模の大きさでは数ある市場の中でも目立った存在で北区のモデル市場として殷賑をきわめている。
大正8年創立の古い歴史と、同12年5月には現皇后陛下御臨場の栄に浴した由緒ある市場でもある。昭和34年には場内の大改装をおこない、通路も広く明るい照明により衛生的な売り場を完成して面目を一新した。
客層は梅田、天神橋かいわいの料理店、飲食旅館などの大口需要者の利用が特に多い。
また毎年九州・中国・北陸地方からの市長見学の団体が絶えない。
とある。
皇后陛下が来られたのいうのは、現在に至るまでの市場の自慢だったな。
写真で見ると、往時の賑わいがすごい。

公設市場とは、第一次世界大戦や米騒動で物価が高騰したことを背景に大阪市が設立し、全国的にひろがった。その嚆矢たる市場が「ナベル本庄」の前進である本庄公設市場。

最後、文房具だけが少し残っていたが、文具屋さんは納品先のお客さんをたくさん持っているのが通例なので、店舗売りではなく、納品業で在庫を捌かれるとか。

リニューアルして、もっぺんテコ入れ店を盛り返していく方法もあったんやけど、もうみんな年やし、そんな力もなく…。
なんてことを、一角でお店を構えていた店主が話されていた。
長らくお疲れさまでした。

後釜にはスーパーが入るようである。
つい数日前までは後釜が決まっていなかったので、最近、決まったのだろう。
近隣にはタワマンもできるし、この界隈の食料品ニーズはこれから高まっていくだろうしな。

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