余呉湖の近くに(と言っても、レンタサイクルで炎天下の中20分くらいは漕ぐ)全長寺というお寺さんがあるので、余呉遠征の際に。
この全長寺にかぎらず、近江のお寺さんは、京都や奈良の観光寺院と違って、心のこもった歓迎をしてくれることが多く、それだけでも心が洗われる気持ちになる。
限定御朱印を何種類も出したりイベントや仕掛けをたくさん用意することが悪いことだとは思わないけれども、そこに心が感じられないのなら、本末転倒だと思うのですよ。
全長寺は見どころの多いお寺さんで、丸い悟りの窓や四角い迷いの窓、あじさい、達磨さん、十六羅漢さん、宇賀神さんとセットになった弁財天さん(湖北に多い)、般若心経を絵にしたお軸の心経竹軸、七福神像など、盛りだくさんにあるのだけれども、なんと言っても、それらひとつずつを丁寧に案内してくれる住職さんの心尽くしが、とてもいいのだ。30分くらいはじっくりと案内していただいたように思う。
馬頭観音像を拝ませていただくことができた。
三面六臂、忿怒のお顔、三面の額に縦に目が付いており、牙を出して、髪の毛は逆立って頭上に白色の馬の頭を乗せている。馬が草をむさぼり食うように、人の煩悩を食べ尽くして救済するとされているのが馬頭観音だけど、像を見るのは初めてかもしれない。
草花を手入れしていた女性に、馬頭観音像を拝ませていただけませんかと声をかけたところ、住職がおられるところまで走っていき、ふらっと訪れた僕のためにお堂を開けてくれた。近頃では近江あたりでしか体験できないことだし、撮影すら快く応じてくださった。
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