日野ひなまつり俳句大会

日野ひなまつり俳句大会

2月上旬から3月上旬にかけて、滋賀県の東部にある蒲生郡日野町で「日野ひなまつり紀行」というのがありましてね。
ニットによる東日本大震災の震災遺児支援「TJWK関西」で日野町の人たちとご縁ができまして、僕はこのイベントに毎年のように訪れているのですよ。

日野町は江戸時代中期に近江日野商人を輩出したまちで、商人屋敷がいくつか残っているのです。
これがちょっと変わっていて、外塀に数箇所、窓が切られているんですわ。これを「桟敷窓」と言います。
春、このまちの氏神さんである馬見岡綿向神社の春の例祭・日野祭がおこなわれるのだけど、これが湖東最大の祭りで、でっかい曳山が何基も引き出されます。商人屋敷の主人たちは、この桟敷窓に緋毛氈や御簾をかけて参道を華やかに演出し、座敷では、家族や親戚が集まって祭礼料理に舌鼓を打ち、桟敷窓越しに通りを行く行列を見物するわけです。
この桟敷窓こそ日野町に特有のもので、このまちに独特な景観を生み出しています。

前置きが長くなったけれども、この桟敷窓を生かしたのが、日野ひなまつり紀行。
日野町には、近江日野商人によってもたらされた雛人形がたくさんあり、この時期、それが一斉に展示されます。それも部屋から外に向けて展示され、通りを歩く人は、通りから桟敷窓を通して部屋の中に飾られた雛人形を覗いて歩くというもので、じつに楽しい。
江戸時代のものから明治・大正までの由緒ある雛人形が数多く展示され、さらに、そんな値打ちものの雛人形なんて持ってないよ!ってお家は、なんならお手製の雛人形を飾ったりして、すべての家が参加できる仕組みになっているのが、すごくいいのです。
まちを挙げて、まち全体で、まちおこしをやってます。

これが好きで僕は毎年この時期は日野町に遊び行くし、行けば手づくりこんにゃくやでっち羊羹や日野菜を買って帰るのは、この時期の僕の楽しみとしてすっかり定着してしまっています。

でね、
日野のひなまつり紀行はいいよ!と言い続けていたら、
TJWK関西の日野での活動にかかわってくださっているおばあちゃんから、俳句大会の告知チラシをつくってほしいとのご依頼。
このおばあちゃん、いつもTJWK関西の日野でおこなうイベントでは美味しいごはんをつくってくださるし、
彼女のつくるこんにゃくはとっても美味しいし、
農家体験宿泊の受け入れもされているので泊めていただいたこともあるし、美味しい鮒寿司もつくっていただいたし、伊勢太神楽のこともたくさん教わったし、
とにかく素敵なおばあさんで、大好きで、なので、もちろん二つ返事でお引き受けさせていただくことになるわけです。引き受けないでか!
素敵ついでに、俳句まで嗜むのですかー。

で、どんなチラシをつくればいいのか打ち合わせると、なーんと、「日野ひなまつり紀行」のお知らせと、俳句大会もですね「日野ひなまつり俳句大会」と銘打たれているではないですか。

日野ひなまつり紀行はいいよ!オレは好きだよ!毎年行ってるよ!って言い続けてたら、それにちなんだ仕事が来ましたがな。
それも大好きなおばあちゃんから。

正月明けの1月5日に納品させてもろたのは、このチラシです。
やっぱ、仕事の良し悪しは金額の大小ではないし、仕事は好きな人とやりたいし、図らずも好きなもんの広告をつくらせていただけるのは、ありがたいことで嬉しいことです。
外から見てるとどってことない仕事に見えるけれども、つくってる本人は、つくっているあいだじゅう、ご満悦で仕事させてもろてました。

日野ひなまつり紀行の写真は過去のものから。
今年は2月11日から3月10日開催やそうです。
https://sajikimado.gozaru.jp/hinohinamturikikouhtm.html

日野ひなまつり俳句大会は
2月28日(水)
日野町町民会館わたむきホール虹

このまちには、勧請縄がたくさんあるし、伊勢大神楽は元旦からやってくるし、ほいのぼりはあるし、日野祭があるし、近江日野商人がいるし、木地師がいるし、雲龍図が3つも4つもあるし、蒲生氏郷がいるし、綿向山が鎮座しているし、古くから渡来人がいたし、とにかくとんでもないまちです。

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