平安時代に活躍した陰陽師の安倍晴明といえば京都の晴明神社や阿倍野の安倍晴明神社が有名だが、生まれは諸説ある。
ひとつは、文字通り、大阪市阿倍野区にある、安倍晴明神社。
古代豪族・阿倍氏の子孫である安倍保名は大阪市阿倍野区に生まれ、和泉国の信太明神の神使である葛之葉姫(本性は白狐)との間に生まれたのが晴明とする説。「阿倍野」は阿倍氏から来ている地名やしね。
もうひとつは、奈良は桜井の安倍地区。安倍文殊院が鎮座するところ。
陰陽道の重鎮である安倍一族からは、大化の改新以後の左大臣・安倍倉梯麻呂(安倍内麻呂)や遣唐使として唐へ渡った安倍仲麻呂が出ており、その末裔である安倍晴明はこの地で誕生したと、安倍文殊院に口伝が残る。
ちなみにこの界隈は、今でも安倍姓だらけ。
ま、歴史とは言うたもん勝ちなので、説はいろいろだ。
でも、説はいろいろあるほうが幸せになる人が増えるのだから、そのほうがいいと、ワシは思うのよ。
信じる者は救われる。
昨日行ったのは安倍文殊院。10年ぶりくらいに再訪。
境内の配置や祭祀に陰陽五行思想を取り入れた寺院で、星と方位の障りをなくす結界札を発行している。
魔除けのための赤い札があるのですよ。これを「魔」の出入り口である玄関に貼っておくと結界となるし、玄関は毎日通過する場所でもあるので、出入りのたびに魔除けをしてくれるというものでもある。
陰陽道の思想に彩られたアイテムもたくさんあるので、安倍晴明出生説も説得力があるというものだ。
池に浮かぶ金閣浮御堂も、魔除けの「七まいり」のための御堂で、すべての方位を司る十二天が祀られている。
ただ、それはそれとして、この安倍文殊院は、安倍晴明よりもむしろ、文殊さんがいらっしゃるお寺として有名ですな。
文殊菩薩をリーダーとするチーム文珠5人で説法の旅に出る「渡海文珠」を仏像群で表現した「渡海文珠群像」が有名で、なかでも「善財童子」は、そのかわいさも相まって、仏像界では大人気。
今回の「仏像をめぐるぐるりのこと」でもガッツリ紹介するお人。
あと、この時期になると、花の広場に、干支を模った花壇がしつらえられる。
早くも、午を見た。
厄らしいものは今はあんまりなくて穏やかな日々なのだけど、来年は大厄ですねん。











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