まもなく、3.11ですね。
僕たちは、3年前のあの日の直後、「Think Of JAPAN While Knitting関西」を立ち上げました。
http://atricot.jp/tjwk/
あの日の直後から次々と飛び込んでくる映像、SNSを通じて伝わってくる悲鳴、嘆き…、そうしたものは遠く離れた関西で暮らす僕たちの心にも、太い杭、細く鋭いトゲをたくさん刺したのでした。
なにができるんだろうか? なにをしてはいけなくて、なにをしなければならないんだろうか?
表現者は、いついかなるときでも弱者の側に立っていなければならないのではないか?
自分はそこに立てるのか? そもそも、自分はそこに立つ資格があるのか?
僕は、とりあえずは役立つであろう情報を矢のように飛ばし続けながら、そんなことを自問していました。
自問を横に置きながら動き、ふと立ち止まっては自問し、逡巡する。そんな夜や朝を、何度も越してきたのでした。
そういうときです。
ひとりの若いクリエイターが、遠く離れた京都にいながらにして、あの、驚天動地の惨状を目の当たりにして、自身の非力さを呻き、口を詰み、間に合わせの偽善と欺瞞に苛まれ、何度かの泣き、笑いを繰り返しながら、かつがつと、本当にかつがつとではあるけれども、力強い一歩を踏み出したときに、「Think Of JAPAN While Knitting関西」は立ち上がりました。
今、彼女、atricotさんのブログを読み返すと、そのときの心の揺らぎがあらためてわかります。
これらは、ひとりの若いクリエイターが、自身の魂を自身によって救済する、素晴らしい物語になっています。
2011.3.13「今の私にできること。東北地方太平洋沖地震について。」
2011.3.20「日々想うこと」
2011.3.27「アホな私が原発について考えてみたら」
2011.4.5「Think Of Japan While Knitting」
もうすぐ3年。
プロジェクトのポテンシャルはとてもすごくて、なんの資本も持たない僕らの思惑を超えて、大きなプロジェクトに成長しています。
どんなかたちであれ、参加してくれた人・団体は重複のないユニーク人数で874人を数えます。
小学生のお子ら、学生さん、若いママさんから90歳を超えた人まで、さまざまな毛糸屋さんニット屋さんから一部上場企業まで、大学まで、北海道から九州まで…、とてもカラフルな人たちが集まり、どこかへ偏っているということがありません。
さらに、このプロジェクトは今も間違いなく成長し続けていて、去っていく人がいる一方で、拠点を引き受けてくれる人たちや、ぶ厚くかかわってくれる人たちは、むしろ増えています。
このプロジェクトがあるかぎり、僕たちは、あの震災のことを忘れずにすみそうです。日常のなかに溶け込ませることができているように、思うのです。
今年の3.11。
特になにか特別なことをする予定はありません。
ニッターの聖地であるかのような東京の「keito」さんで、ワークショップと、前後1週間の展示販売イベント「TJWK関西 ブランケット・マーケット@Keito」を行なっています。
これはなにも、3.11を狙って設定したものではなく、お誘いいただいた「keito」さんにとっても、僕たちにとっても、ごくごく日常のプログラムとして組んだものが、たまたま3.11と重なっていたというほどのものです。
それがいいのか悪いのかどうか、わかりません。
でも、僕たちは、今でも、これでいいのだろうか?と、自問しながら、迷いながら、失敗もしながら、少しずつでも歩いていくつもりで、このプロジェクトを続けています。
東京「keito」さんでのWSは、おかげさまで満員御礼。急遽追加された開催も、すでに満員御礼です。
WSには参加しないけれども、作品を見たい方、手にとって検討してみたい方、編んでいただいたモチーフが使われているかもと確かめにこられる方。どんなふうでも結構です。
もし、お近くに来られることがありました、ぜひ、お立ち寄りください。
お買い上げいただいた全額が、被災地で今も苦しんでいる、親を亡くした震災遺児の支援のために使われます。
作品の展示販売「TJWK関西 ブランケット・マーケット@Keito」
●日時:2014.3.7(金)~3.14.(金)
●場所:「keito」(東京都中央区日本橋馬喰町 1-3-4 トガサキビル1F)
●連絡先:03-5642-3006(営業時間:火~日、11時~19時)
●営業時間:11時~19時
●定休日:月曜日
です。
よろしく! 来てね♥
コメントを残す