昨日、松岡正剛の訃報が流れた。
2011年、ニット好きが集まって東日本大震災の震災遺児を支援しようと決めて、TJWKを立案していたとき(仕組みのアイデアはすでにカナダでできあがっていた)、
このプロジェクトは、参加する人にとっての「遊び」や「好き」の部分がたくさん入ってるから、きっといいものになるなぁと感じていて、90年代によく読んでいた松岡正剛の著作を引っ張り出してきて、再読したことがあった。
活動がとても松岡正剛的だと思ったのだ。
「復興支援」は被災していない大人としての、ある種の義務。べき論から出てきたもの。
一方で、「ニット」は、自分たちが好きでやっていること。
この、「好きなこと」と「べき論」を結びつけて結果につなげていくやりかたが、おもしろい!と、まず思ったのだった。
それにね、「ニット」と「震災復興支援」と、一見関係なさそうな情報を関係づけようとすると、それだけでわくわくするなあ、とも。
まだあったなぁ。
ニット作品はセーターひとつ作るだけでもそれなりの時間がかかる。復興支援に求められるスピードにまったく対応できない。
でも逆の視点で見れば、時間がかかるということは、活動を長く続けられるということだ。
そんなことを考えていたとき、つくづく松岡正剛的だなあ、と。
視点を変えてみること、一見関係のない情報を関係づけてみること。
そうそう、あの当時、松岡氏は、これからは大乗の時代だ!とどこかで語っていて、TJWKも広めるためにつながりをタイトにせずに緩やかにすることを考えていたので(小さな世界の弱いつながり!がキーワードだった)、大乗やん!と、我が意を得た気分にもなった。
あれ以来、久しぶりに、松岡正剛の『知の編集工学』を引っ張り出して再読している。
図らずも、今日、今年の秋冬のスケジュールや計画を詰めるミーティングをやった。
つくづく、このプロジェクトは松岡正剛と縁があるなぁと、パラパラと再読している。
情報はひとりではいられない。その通りだと思う。
今年もTJWKが動きはじめました。14年目です。
東日本大震災の震災遺児を支援する「Think Of JAPAN While Knitting関西(TJWK関西)」
https://atricot.jp/tjwk/
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