仏像をめぐるぐるりのこと vol.6

仏像をめぐるぐるりのこと vol.6

仏像トーク「仏像をめぐるぐるりのこと vol.6」、無事に終わりましたー。
年度末のキワキワの日程を設定したため、仕事が終わらない人が続出し、来られない人が続出しました。
すみません! 今日にしたのは僕のミスですよね。。。来にくい日を設定してしまいました。。

そんななか、逆に飛び入りの方が何人か訪れてくれて、お席はまあまあの埋まり具合。
びっくりするような遠方からも来ていただいて、ビックリしました。ビックリするやら恐縮するやら。
春休み最後のご出勤の妖怪博士ざっちゃんも参加してくれて、にぎやかな客席となりました。
多くもなく少なくもなく、これくらいでいいのかもね。
お越しいただいたみなさん、感謝感謝です。

さて今回は「眷属」について。
眷属とは、主尊を守護する存在で、従者でもあったりします。
あるいは複数の性格を持つ主尊のそれぞれの性格を眷属がひとりずつ表現していたりします。
たとえば、矜羯羅(こんがら)童子と制咜迦(せいたか)童子は不動明王の眷属ですが、不動明王が有する「慈悲」と「憤怒」の性格を、それぞれの眷属が表現しています。矜羯羅が慈悲を表し、制咜迦は憤怒担当。
そういう、主尊の化身的な存在なのも、眷属。
そんな眷属を、たくさん紹介しました。
十二神将、十六善神、十羅刹女、八大童子…、ま、いろいろいます。
如来さんと菩薩さんが中心の仏教世界だけど、そこに眷属が加わると、広がりや奥行き、バラエティさがぐっと増しますね。
そこが眷属のおもしろいところ。

おもしろいのは「涅槃図」。お釈迦さんが亡くなった場面を表した図で、さまざまな菩薩や弟子、尊者、鬼、神さん、慕う人々、動物…。オールスターかと見紛うほど、たくさんの人々が描かれているのが涅槃図。描かれているのはすべて、お釈迦さんの眷属です。
「涅槃経」という経典があり、そこに記述されているものをベースに、日本にはたくさんの涅槃図が描かれました。それぞれで微妙に違いはあるのですが、元ネタがおなじなので、描かれているものには共通したルールがあります。そのへんを踏まえて涅槃図を見ると、理解が深まります。そういうお話を。

あとはイントロとして、
達磨マニアの聖地である京都は円町の法輪禅師(達磨寺)。
おかめさんの聖地であるやはり京都の大報恩寺(千本釈迦堂)。
大仏がたくさんいる奈良は飛鳥の壺阪寺。
などをご紹介。
このなかに檀家制度や人別改帳、寺請証文、寺町と都市計画、無縁と有縁、おかめ招福伝説、大阪七墓、火葬と行基などを盛り込んで、イントロどころか本論かというほど詰め込んでしまいました(笑)

そんなわけで、レジュメが23枚、上映スライドが230枚と膨大な数となった今回の仏像トーク、なんとか無事に時間を少しオーバーした程度で済んだかと(笑)

今回作成した「涅槃図」の解説資料がことのほか評判でよかった!

そして、記念撮影を忘れるという体たらく。。。
という夜でした。
ネリさんもお疲れさまですー。
黄色の「転売禁止」は今日着ていた衣装☆

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