西国巡礼第32番札所:観音正寺
琵琶湖の東岸にある繖山(kinugasa-yama)の山頂にあるお寺さん。
伝承によると、605年(推古13年)、聖徳太子がこの地を訪れ、自刻の千手観音を祀ったことにはじまるとされています。
聖徳太子は、この地を訪れた際に出会った「人魚」の願いにより、このお寺さんを建立した、と。その人魚は前世が漁師であり、殺生を業としていたために人魚に生まれ変わり、苦しんでいたとか。じつは、その人魚のミイラが存在すると伝えられていたのだけれども、1993年(平成5年)の火災で焼失したとのことです。見たかったなー。
麓にある結神社から山道を約40分ほど登っていったところにあります。この山道がですね、最初の1/3くらいがものすごい急角度で非常にしんどく、滑りそうにもなるのだけれども、そこを抜けるとラクです。道中、ホトトギスの鳴き声が何度も何度も聞こえてきて、とても心地がいい。
頂上へ辿り着いたときは、ほっとした気分で、紫にけむる蒲生の野べを見わたして、観音浄土とは正にこのことだと思いますね。
それほど、景色が開け、山頂ゆえに空が広く、とても気持ちのいい空間が広がっています。
まだ、総白檀でつくられた観音さんも、絵も言われぬ美しさで、これは拝顔する価値のある観音さんです。
観音正寺
滋賀県近江八幡市安土町石寺2
http://www.kannon.or.jp/
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