西国巡礼の第23番札所。
千里で育った僕は、秋になると、きっと家族で箕面の滝へ紅葉を見に行っていたはずだし、勝尾寺にも足を伸ばしていたはず。 はず、というのは、ほとんど覚えてないのですね(笑)何度も行った、という事実だけ覚えてる。
んで、今回あらためて行ってみると、勝尾寺は古いお寺さんなのですなー。
727年創建、777年開基、780年に十一面千手観音菩薩立像製作とか、そういう年代にできたお寺さん。
もともとは弥勒寺の寺号で、880年、清和天皇の病気平癒の祈祷を行なった際に、「勝王寺」を賜るも、王に勝つという意味の寺号は畏れ多いということで、勝尾寺に差し控えた、と。
好字化の逆バージョンですな。
そのあたりの由縁から、勝負事で勝ちを収めることを願うお寺さんとして、いろんな人が必勝祈願に訪れます。ダルマが名物で、境内のいたるところにダルマが置かれてます。
元々が弥勒寺ということなので、これはもう、背景に弥勒信仰があったことは間違いなく、釈迦の教えに漏れた衆生のために56億7000万年の後に現世に下生してあまねく救済されるという、いわゆる末法思想が表現されたお寺さんということになります。
さらに、山深いところにあることから、山岳信仰も色濃くあり…、多面的な表現を持つお寺さんなのでしょう。
源平合戦の一ノ谷の戦いのあおりを受けて焼失、頼朝の命で再建されているので、今ある伽藍は、そんときのものです。
さて、肝心の十一面千手観音菩薩立像ですが、これは秘仏とされていて、ご尊顔を拝することができません。西国巡礼は観音霊場巡りなので、ぜひとも拝みたいところですが、なんとかならんのですかね?
勝尾寺
箕面市粟生間谷2914-1
http://www.katsuo-ji-temple.or.jp/
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