つひまぶでもお世話になっているバルタンさんに誘っていただいて、京都の『糸あやつり人形劇団みのむし』の講演を見てきたのです。糸あやつり人形、つまり日本版マリオネットのことやね。
いやー、すごかったな。
京都の出町柳の近く、住宅街の中にログハウス然とした建物のアトリエというか劇場小屋があるのです。
ドアを開けて中に入ると、壁という壁、天井という天井から、ぎっしりと糸あやつり人形が吊るされていて、日本的なものから西洋チックなものまで、人間だけじゃなくて動物まで、見えているところにあるだけでも300体あるってことで、ちょっと圧倒されます。しかもこれ、すべて手づくり。いやー、まじでとんでもない!
主宰の飯室さんは、この場所や全国各地で糸あやつり人形の講演をされているのです。秋にはチェコ公演も予定されています。
飯室さんのお話によると、糸あやつり人形の歴史は古く、人形浄瑠璃まで辿れるのだとか。人形浄瑠璃は1体の人形を3人で操るのが一般的だけれども、糸あやつり人形は1人でやります。それでいて、指の先から目鼻口までの細かいところまで動かすので、もう、神業ですね。無形文化財になってないのが不思議なくらいで。
あ、むかし、NHK教育で『いってみよう やってみよう』って番組があったじゃないですか。あれの人形使いを担当されていたのが飯室さんで、そのときの人形もここに展示されてます。
今回の公演は、ショートムービーとショートパフォーマンスのほか、オリンピックにあわせて用意した新作『ビックリピック・がんばれベロパー』が上演されたのでした。
されたのですが、人形の動きのあまりの自然さ、軽快さ、巧みさに目がいって、お話が入ってこないくらいで。
しかも、今は感染症対策で、普段ならぎっしりと肩を寄せ合って見るところを、1グループのみの観劇で、今回は5人で観劇ですわ。かぎりなくプライベートなかんじの、贅沢極まりない時間です。
しかも上演後に、みんなでなごやかにおしゃべりタイム付き。人形作りが先かお話作りが先か?なんてことを聞いてみたりして、創作の裏側を見せていただいたりとかね。
京都はやっぱり文化の懐の深さのケタが違いますな。
まちなかにひっそりと、こんなにも高度で豊かな文化空間が息づいているわけです。
とんでもないと思ったです、はい。
ええもん見せてもらいました。バルタンさん、誘っていただいてありがとう!
糸あやつり人形劇団みのむし
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