米原の少し東側、中山道61番目の宿場である醒井宿へ。清流地蔵川の川底には梅花藻が小さな白い花を咲かせ、優雅にたなびいている。白い小さな花で、梅の花に似ていることから、梅花藻と呼ぶのだとか。川畔には百日紅が生えており、百日紅の赤い花と梅花藻の白い花が緑一面に差し色を加えている。
昨年の今頃、なにかで知って、行ってみたいなと1年越しの念願叶って。
目抜き通りの真ん中を流れる清流の地蔵川と周辺に建ち並ぶ日本家屋の民家がしっとりと調和していて、端正で豊かな佇まいを見せる。いい景色だな、ここは。
家の前が清流で、そこには梅花藻が咲いていて…。生活の営みのなかに清流があるというのは羨ましい豊かさで、滋賀の魅力のひとつは、こんなふうに生活のなかに清流があることなのだと思う。
奥へ歩みを進めていくと、緑が鬱蒼としてきて、名水の誉高い湧水「居醒の清水」が見えてくる。こんこんと、湧き出ているさまがわかるほど。周辺が煙り、こんもりと緑が茂り、苔が蒸し、大気にマイナスイオンが充満しているような、ここに至って、ジブリ度はマックスとなる。
そして、加茂神社。京都の下鴨神社と同じく、社名・別雷神社。
居醒の清水は古事記や日本書紀にも登場しており、ヤマトタケルが熱病にかかったときに身体の毒を洗い流した霊水とのことで、ここにはヤマトタケルの像がある。
お詣りをすませ、再び地蔵川を下る。梅雨の長雨のせいで川が増水し、本来だと水面に顔を出しているはずの梅花藻の花は、水面下で水流にたなびいている。さらに言えば、これでも水が濁っているのだとか。これで濁っているのかー。すごいな。
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